足場費用が高い?
作業床がある足場の設置義務
ここ近年塗装工事に対して良く聞くことが、「足場が高いよね」といった声が
多くあります。
以前は住宅の塗り替えとなれば、足場は「ペンキ屋さんの仕事」でした。
単管パイプで組み立てる足場は、見るからに危険が多い足場の時代でした。
パイプに上に置いた塗料のバランスが悪く「塗料をこぼす」なんてことは
よくあることでした。
しかしそんな時代も過ぎ去り、建設業の事故が多くなったことから法律で
作業床がある足場を義務付けられるようになり、近年では足場工事でも
住宅や中層程度のマンション改修工事など、ハンマーで叩いて組み立てる
「クサビ足場」業者が加わり、主流になっています。
住宅などのクサビ足場設置は作業的にも早ければ半日、遅くても1日程度で
しっかりとした安全性の高い足場を組み立てることが可能になりました。
以前、足場と言えば鳶職でしたが、鳶職の基本的な作業環境は住宅の足場を組む
小規模工事より、建設現場に入り、大型高層建造物の足場組立や新築マンションの
下地になる鉄骨組立など高所で行う業務が殆どになります。
このような時代の変化で「鳶職とクサビ足場業が二分化」されるようになりました。
塗装業者が組み立てる単管パイプ足場から、より安全性の高い専門的な足場へと移行が進み、使用する資材の品質向上と構造の複雑化によるもので、安全性は格段に向上した一方、足場資材の価格も大幅に高騰した背景があり、以前は塗装工事の一部として扱われていた足場が、「足場工事」という独立した専門業者の領域となり、その費用が明確になったことで、高額に感じるようになったとのではないかと考えられます。