足場の種類

足場の種類は代表的な7種類に分類されます。

枠組足場(わくぐみあしば)

枠組足場は、枠足場の基本部材となる建枠、布板(踏み板)、ブレース、ジャッキベース、ジョイントをはめ込んで組み立てられる足場で、低層、高層建造物や工場などの大きな建物に使用される代表的な足場になります。鋼管と枠を用いたシンプルな構造で、割と短期間で組立てられる足場ですが、小さな建物には規格により設置ができないなどとオールマイティではない足場になります。基本的には大規模な建設現場や大型マンションなどの大型建物に適した足場になります。

枠組足場

クサビ緊結式足場(くさびきんけつしきあしば)

クサビ緊結式足場とは低層建物、中層建物、一般住宅、商業施設などに多く使用されている足場で、環境を選ばないオールマイティな足場になります。柱(支柱)と呼ばれる鋼管にクサビ状の手摺や床板などを、ハンマーで叩いて組み上げていく足場になります。枠組足場とは違い「ハンマーで叩いて組み上げる」足場になり、足場材を叩くため金属音がするといったデメリットがある足場になります。この足場は狭い場所でも人が入ることができる場所であれば、組む事が出来るため最近では小中規模の現場で多く使用されている足場になります。

クサビ緊結式足場

単管ブラケット足場(たんかんぶらけっとあしば)

46.8⌀の各サイズの単管パイプとクランプ、ベース、ジョイント、ブラケットと4m・3m・2mの足場板を組み合わせる足場になります。枠足場とクサビ足場とは違いサイズ規格に影響されないため、割と自由自在に好きな高さなどに踏み板を設置することが可能な足場になります。その反面、強度的には前者より劣るため近年では殆ど見ない足場になっています。単管ブラケット足場

単管パイプ足場(たんかんぱいぷあしば)

ブラケット足場と同様に46.8⌀の単管パイプとクランプ、ジョイント、ベース、ブラケット部材などを用いて組み立てる足場になります。数十年前、まだクサビ足場が出回らない頃、塗装業者がペンキ屋さんと言われていた時代に足場専門業者ではなくペンキ屋さんが組んでいた足場工法で、作業床がなくパイプを2本並べるだけの危険な足場で、このころは塗料を溢すことが多かった時代でもあります。現在と比較するとかなり危険な足場だったことが分かりますが、最近ではあまり見なくなった足場になります。しかしこの足場も自在性が高いことから、斜面などの設置環境によってはまだまだ活用されている足場工法になります。

吊り足場(つりあしば)

吊り足場とは地面から立ち上げることのできない、歩道橋や橋、高速道路の裏側の工事など鎖で足場板などを吊るして空中に浮かす足場になります。一般的に多くみられるのは歩道橋の塗装工事、高速道路の裏側工事、(橋梁)で使われています。歩道橋などの設置環境によっては、日中に作業ができないため深夜の交通量が少ない時間帯に行うため日中の工事を見かけることは殆どありません。またシートや板で囲んでしまうため外側から足場を見る事もありません。

移動式足場(いどうしきあしば)

移動足場とは人の手によって移動できる移動式足場になり、工事環境により足場も組めない、吊り足場を組むほどでもないような場合にキャスターと言われるタイヤを支柱4本に設置し、足場板を併用し組み上げていく簡易的な移動式足場になります。

ローリングタワー移動式足場

ゴンドラ

ゴンドラ足場とは高層マンションなどの改修工事で使用されることがある地上から組み上げていく足場とは異なり、屋上にブラケットを設置しワイヤーロープでゴンドラを吊り下げて電動モーターにて上下移動する足場になります。屋上からワイヤーを降ろして、メッシュシートを張りながら作業を行う工法になりますので、風の影響を大きく受け、ゴンドラが風により予期しない動きをしてしまうため危険が伴い天候に応じて作業ができないといったデメリットもあります。作業範囲も限られてしまうため多くの業種が混在する作業環境においては不向きな足場になります。

ゴンドラ足場